タイトル「2021年度 教育学部シラバス」、フォルダ「2021年度 教育学部シラバス-保健体育科
シラバスの詳細は以下となります。
ナンバリングは科目コードとは異なります。ご注意ください。
ナンバリングとは
科目コード   60583600 
科目名   障害児の運動  
担当教員   渡辺 雅之  
対象学年   2年   クラス   51  
講義室   C103    開講学期   秋学期  
曜日・時限   火1   単位区分   選択  
授業形態   講義・演習   単位数  
受講対象  中等教育教員養成課程保健体育専攻選択科目A、教育支援課程 教育支援専攻生涯スポーツコース選択科目B、初等教育教員養成課程保健体育選修選択科目A 
備考   
ナンバリング   132374 
ねらいと目標 2016年7月相模原市の「津久井やまゆり園」で多くの障がい者が殺傷された。それ以前も障がい者が殺される事件は数が多く、しかも親にまで殺される事件が起こるのはなぜだろう。
「障害」って何だろう。「障害児」といえばどのような子どもをイメージするだろうか。「普通」という概念の持つあやふやさ以上に「障害」や「障害児」への理解の難しさはぼう漠とした世界へのアプローチの複雑さにあると感じるからかもしれない。そこで本講義・演習では「障害」を「障がい」として新たに捉え直し、障害学の視点から障がいのある子どもにとっての運動とはどういうものか、どうあるべきか、を明らかにしたい。
障がいにはどのような区分があるか、そのそれぞれのメカニズムと運動のありようを理解し、実践をも通じて体感することを目標とする。 
内容  オリエンテーションとして、各自の有している「障害」への認識、「害」という字のとらえ、「障害」から「障がい」へのパラダイムシフト、障がい者スポーツ及びパラリンピックへの認識を確認する。
また、ゲストティーチャーによる講義があることを伝え、障がいの当事者から「生の声」を見聞きする機会を大切にするように。
 テーマの柱をあげると、
1)障がいとは何か:障がい総論、障がい認識
2)障害学入門
3)障がいと運動・スポーツ
4)視覚障がいと運動
5)肢体不自由と運動
となろう。
講義を受けての実習としての実技体験としては、
1)サウンドピンポン;視覚障がい者の卓球
2)卓球バレー;肢体不自由者の卓球バレー
3)卓球ホッケー;肢体不自由者の卓球ホッケー
4)ドッヂビーによるストラックアウト、ボッチャ、ゴルフ;立位・座位による体験
5)伴走体験;視覚障がい者の移動・運動(走る)に関して、当事者と伴走者体験
6)スポーツ吹き矢;座位での体験(脊髄損傷)
7)車いす卓球;脊損者の卓球体験
8)タンデムバイク体験;視覚障がい者のサイクル運動体験
9)ハンドバイク体験;専用自転車による脊損者の自転車体験
まとめの講義として、
1)内部障害と運動
2)優生思想と障がい
そして、最終回に試験も行う。 
テキスト テキストはありません。次項の参考文献を基に配布資料をテキストとします。 
参考文献 1)高橋 明:障害者とスポーツ 岩波新書896(岩波書店)
2)石川准・長瀬 修編著:障害学への招待(明石書店)
3)トーマス・アームストロング(中尾ゆかり訳):脳の個性を才能にかえる(NHK出版)
4)阿部利彦監修、清水由・川上康則・小島哲夫編著:気になる子の体育(学研)
5)市野川容孝:障害学という試み (東京大学出版会UP)
6)白川 静:漢字百話(中公文庫)
7)長瀬 修:障害学(ディスアビリティスタディーズ)とは何か(東大出版会UP)
8)米本昌平・松原洋子・橳島次郎・市野川容孝:優生学と人間社会(講談社)
9)李 修京(編著):多文化共生社会に生きる(明石書店)
10)渡辺一史:こんな夜更けにバナナかよ(文春文庫)
11)伊藤亜紗・渡邉淳司・林亜希子:見えないスポーツ図鑑(晶文社)
 
成績評価方法 最後の試験(50%)とレポート(50%)によって行います。レポートの課題は、既存の障がい者スポーツに関する調べ学習と新しい障がい者スポーツを考案すること、です。 
授業スケジュール(展開計画) 講義と演習の組み合わせで展開されますが、演習としては実際に「障がい」を体験したり、障がい者スポーツを体験したりもします。安価なアイマスクを必ず毎回用意して出席してください。
既存の障がい者スポーツにはない新しい種目づくりにもトライしてもらいます。
斬新な新しい種目を考案してみてください。
内容
1オリエンテーション;各自の「障害」に係る経験(自身の「障害」があればそれを、小・中学校、高校時代の経験等)を共有しながら、課題や社会事象等から本授業のねらいについての理解を進めてもらいます。
予習には「障がい」に関わるインターネット上の歴史的観点からの事象検索を行うこと
復習として授業で示されたキーワードについて調べ学習を行うこと
2障がいとは何か:障がい総論;身体障害、知的障害、精神障害そして発達障害について総論的に捉えます。
予習ではどのような障がいがあるのかをあらかじめ調べておくこと
復習として障害と難病、疾病などとの相互関連を明らかにすること
3障害学入門;障害学とはどのような学問分野なのだろうか。その生起と課題から国内における障がいの捉え方についての理解を深めてもらいます。
予習では、「障害学」をキーワードにその歴史的変遷と未来を考えながら調べること
復習では、「障害学」の可能性と限界について論究できるようにすること
4障がいと運動・スポーツ;障がい者の運動・スポーツについて歴史経過とリハビリテーションから競技スポーツに至る過程について概観します。また、学校における障がいと運動・スポーツの課題と現状についても俯瞰します。
予習として日本における障がい者スポーツの歩みを調べること
復習として世界における障がい者スポーツの歩みを確認すること
5視覚障がいと運動;視覚障がいにおける運動について考え、実際に体験します。
予習には視覚障がいだとどのようなスポーツが可能かを調べること
復習として視覚障がいがあるというのはどういう世界なのかを再構築すること
6肢体不自由と運動;肢体不自由における運動について考えます。実際に車イス体験をします。
予習には肢体不自由がある場合にどのようなスポーツが可能なのかを調べること
復習として身体メカニズムをよく考えて肢体不自由者スポーツの可能性を考えること
7ゲストティーチャーによる講義・演習:障がいの当事者をお招きして、レクチャーしていただきます。ゲストは未確定です。日程調整や様々な条件から可能な人材を発掘します。これまでは脊損者のアスリート(パラリンピアン)、視覚障がい者との伴走名人などをご登場願ってきました。やはりこの回が学生さんにとって初めての当事者体験に近いものとなっているようで、理解が一気に進む印象があり、大事にして欲しい。
8視覚障がいと肢体不自由と運動;視覚障がいがある、肢体不自由者における運動について考え、実際に体験します。このような障害はややもすると運動やスポーツとは程遠いと感じられるかもしれないが、そうではない認識を形成して欲しい。
予習にはどのような可能性があるのかをあらかじめ考えたり、ネット上で調べていくこと
復習としてはその可能性と限界を考えるとともに、その突破口を考えること
9脊髄損傷者における運動について考え、実際に体験します。
予習には脊髄の学習と脊髄損傷に関わる病理を調べること
復習としては脊損者の運動の重要性と危険性を明らかにすること
10脊髄損傷者における運動について考え、実際に体験します。
予習には脊損者のスポーツの可能性を考えること
復習としては脊損者のスポーツの可能性について考えること
11視覚障がいと肢体不自由と運動;視覚障がいがある、肢体不自由者における運動について考え、実際に体験します。
予習には前回の学習を復習することとする
復習としては新しい可能性を考えること
12視覚障がいと肢体不自由と運動;視覚障がいがある、肢体不自由者における運動について考え、実際に体験します。
予習には前回の学習を復習することとする
復習としては新しい可能性を考えること
13内部障がいと運動;内部障がいとは何か、その種類や病理を基盤に内部障がい者の運動について考えます。ここでは「見えない障がい」をキーワードとしています。外見からでは分からない「障がい」は非常に多い。なのでそこでの配慮や想像力を鍛えて欲しい。
予習では「見えない障がい」をキーワードにして調べること
復習としては各自の想像力をフルにして「見えない障がい」の啓蒙について論じること
14優生思想と障がいに関わる論議をする。優生思想とは何か、日本におけるその歴史、国外における歴史を特にナチスを例にとって考え、リプロダクティブ・ライツにつなげてゆく
予習には優生保護法について調べることとする
復習としてはリプロダクティブ・ライツからの未来を考える
15試験;最終回に試験を行います。これまで展開された基本的な知識を整理しつつ、ある課題について論述もしてもらいます。
試験終了後には総合討論を行います。各自が障がい者スポーツに関わる認識を論じてもらいます。
授業時間外における学習方法 「津久井やまゆり園」関連の記事を集めてみましょう。
また、直近のパラリンピック等の成果を見てください。メディアに登場するさまざまな障がい者スポーツについて情報収集をしてください。2020東京に向けた新聞記事は数多いものがあります。
加えて、「障がい」をキーコンセプトとした小説などの本、映画等(「レインマン」や「マラソン」、「ぼくうみ」等)を探して見てください。 
授業のキーワード 障害と障がい・パラリンピック・ノーマライゼーション・優生思想・出生前診断 
受講補足(履修制限等)  
学生へのメッセージ 「障害」と言えば、何か特別なイメージを持ってしまうかもしれませんが、実態を知り、対処法を知ればその深い世界を感じ取ることが可能です。伴走などアイマスクをした友人を支える体験を通じて「障害」とは何かを体感してもらいます。その結果、あなたは「障害」、それとも「障がい」に?その理由は? 
実務経験のある教員による科目  
授業実施方法(対面形式/遠隔形式) 対面形式を予定しています。 
その他  
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