タイトル「2021年度 教育学部シラバス」、フォルダ「2021年度 教育学部シラバス-歴史学
シラバスの詳細は以下となります。
ナンバリングは科目コードとは異なります。ご注意ください。
ナンバリングとは
科目コード   60003600 
科目名   歴史と社会・文化  
担当教員   井上 秀太郎  
対象学年   1年   クラス   51  
講義室   遠隔   開講学期   春学期  
曜日・時限   木1   単位区分   選必  
授業形態   講義   単位数  
受講対象  総合学芸領域:分野B共通 
備考  CA:(B)領域 
ナンバリング   111171 
ねらいと目標 歴史研究が依拠する情報源として文字史料と並び重要なのが考古学的資料である。この授業では考古学的な知見を歴史研究にどのように生かすことが出来るかを、二大都市遺跡を題材として探っていく。具体的な目標は以下の通りである。
(1) 古代ローマを代表する都市遺跡ポンペイとオスティアについて基礎的な知識を習得する。
(2) 遺跡が歴史研究に対して持つ意義について理解する。
(3) ポンペイおよびオスティアに関する一般書籍を独力で読めるようになる。
(4) ポンペイおよびオスティアに関する主要な問題点について、自分の言葉で説明が出来るようになる。
 
内容 遺跡を通してみる古代ローマ史
前半はポンペイ遺跡を取り上げる。紀元79年のヴェズビオ山噴火によって火山灰の下に埋もれたローマ帝国の都市ポンペイは、その成り立ちゆえに遺跡として他に類を見ないものとなっている。あたかも写真における「スナップショット」のように、ある瞬間の人々の生きた姿をそのままに切り取って後世に伝えているのだ。商店主から金貸し、剣闘士、居酒屋の酔客、娼家の女性に至るまで、あらゆる職業、階層、年齢の人々が、落書きや壁画、モザイク、遺物などによってその声を残している。それ故、我々がなすべきは、そうした人々の声に耳を傾けることである。
後半では港湾都市オスティアの遺跡を取り上げる。オスティアは古代ローマの都市遺跡としては、知名度の点ではたしかにポンペイに一歩譲っている。しかしその重要性はポンペイに比肩するものである。ポンペイは繁栄していたとはいえ、ローマから離れた人口2万人ほどの地方都市に過ぎなかったのに対して、オスティアは帝国の首都ローマの対外的な玄関口としての役割を担っていた。テヴェレ川の河口付近に整備されたオスティアの港には、地中海沿岸の各地から船が入港し、とりわけローマの食糧需要を賄う小麦の輸入港としての役目を果たしていた。オスティアはローマ経済の死命を制する結節点だったのである。
授業では、ポンペイとオスティアの歴史から始めて、当時の人々の暮らしぶりや内面を窺わせる史料・遺物を紹介し、その遺跡としての意義・魅力を伝えていく。古代ローマ史に関する事前の予備知識は必要としないが、人間の営みに対する生き生きとした感受性をもって授業に臨んでほしい。
 
テキスト テキストは使用しない。適宜プリントを配布する。 
参考文献 R. リング(堀賀貴訳)『ポンペイの歴史と社会』同成社 2007年
本村凌二『優雅でみだらなポンペイ』講談社 2004年
アントニオ・ヴァローネ(広瀬三矢子訳)『ポンペイ・エロチカ:ローマ人の愛の落書き』PARCO出版 1999年
坂口明・豊田浩志(編)『古代ローマの港町:オスティア・アンティカ研究の最前線』勉誠出版 2017年
本村凌二(編)『ローマ帝国と地中海文明を歩く』講談社 2013年
ケヴィン・グリーン著(池口守・井上秀太郎訳)『ローマ経済の考古学』平凡社 1999年
長谷川岳男・樋脇博敏(共著)『古代ローマを知る事典』東京堂出版 2004年
 
成績評価方法 通常の授業への取り組み(質問など授業への参加、毎回おこなう小テストへの対応)30%
最終テスト 70%
 
授業スケジュール(展開計画)
内容
1ポンペイの地理的条件と歴史(カンパニア地方の地誌、ローマ以前およびローマ市民植民市としての歴史)
2ポンペイ最後の日々と発掘の歴史(ヴェズビオ山の噴火、小プリニウスによる記録、時々の支配者による発掘)
3人口統計(歴史人口学の知見)
4都市の自治(政務官制度、落書きに見る選挙の実態)
5宗教生活(ギリシア・ローマの伝統宗教、エジプト伝来の宗教、皇帝礼拝)
6経済生活(ブドウ栽培とワイン製造、羊毛産業、市内の縮絨作業場)
7家庭生活(家屋の構造)
8娯楽と性産業(見世物興行、飲食店における喜怒哀楽、売春宿と娼婦たち)
9オスティアの地理的条件と歴史(蛇行するテヴェレ川と街道網、ローマ帝国の国策都市)
10オスティア遺跡の管理の現状(文化財監督局の体制)
11新旧二つの港の倉庫街(古代ローマの穀物供給システム)
12組合広場(ローマ帝国経済の心臓部)
13集合住宅としてのインスラ(都市住民の住環境)
14七賢人の浴場(古代ローマの浴場文化)
15最終テストと解説、総括:遺跡とどう向き合うか
授業時間外における学習方法 【予習】授業の終了時に次回のキーワードを伝えるので、それについて事典やネット等で調べておく。
【復習】授業で配布した資料を熟読しておく。
 
授業のキーワード 古代ローマ、遺跡、ポンペイ、オスティア 
受講補足(履修制限等)  
学生へのメッセージ  
実務経験のある教員による科目  
授業実施方法(対面形式/遠隔形式) 対面形式 
その他  
Copyright(C) 2013 NTT DATA KYUSHU Co.,Ltd All rights reserved.