タイトル「2021年度 教育学部シラバス」、フォルダ「2021年度 教育学部シラバス-国語科
シラバスの詳細は以下となります。
ナンバリングは科目コードとは異なります。ご注意ください。
ナンバリングとは
科目コード   60500900 
科目名   日本文学史Ⅱ  
担当教員   鈴木 貴宇  
対象学年   1年   クラス   51  
講義室   N411    開講学期   秋学期  
曜日・時限   木2   単位区分   必修  
授業形態   講義   単位数  
受講対象  中等教育教員養成課程書道専攻必修科目、初等教育教員養成課程国語選修必修科目、中等教育教員養成課程国語専攻必修科目 
備考   
ナンバリング   131121 
ねらいと目標 本講義は主に1950年代から1970年代、時代にして戦後復興期から高度成長を経て、日本社会が安定成長期に入った時代の文学作品を扱います。その中でも、特に「若者」の姿がどのように変容していくか、彼らの希望や絶望、そして社会に対する意識を文学作品から読み解いていくことで、近現代史の知識も併せて深めてもらうことを目標にしています。 
内容 戦後の文学は、読者層の拡大と大衆化により特徴づけられますが、それは同時に文学作品が「商品」としてマスコミを流通することを避けられなくなった事態の到来でもありました。その傾向は戦前からはじまっていましたが、戦後はその速度が「週刊誌」ブームに伴い、より顕著なものとなっていきます。そのため、作家たちも文体はじめ、自分たちはどのように社会を描けばいいのかという問題を抱えるようになります。本講義は、そうした葛藤を主に大衆文学、またサラリーマン層を読者とした作品から考えていきます。 
テキスト 本講義で扱う予定の作品は次の通りですが、購入する必要はありません。ただ、どれも読んでおいて損はない作品です。➀ 山口瞳『江分利満氏の優雅な生活』 ➁ 有吉佐和子『悪女』 ➂ 山崎豊子『白い巨塔』 ④ 松本清張『点と線』 ⑤ 庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』 どれも文庫で購入可能です。 
参考文献 石川巧『高度成長期の文学』 
成績評価方法 中間レポート(40%)+期末レポート(50%)+出席状況(10%) 
授業スケジュール(展開計画)
内容
1全体説明:戦後復興から高度成長へ――文学の大衆化とは何を意味するのか
2【兵士の記憶とサラリーマン:山口瞳『江分利満氏の優雅な生活』➀】敗残者の鬱屈
3【兵士の記憶とサラリーマン:山口瞳『江分利満氏の優雅な生活』➁】団地と会社と親子三人
4【兵士の記憶とサラリーマン:山口瞳『江分利満氏の優雅な生活』➂】漂泊と安定
5【女たちの戦後:有吉佐和子『悪女』➀】女にとってのアメリカ
6【女たちの戦後:有吉佐和子『悪女』➁】スキャンダラスな女へのまなざし
7【女たちの戦後:有吉佐和子『悪女』➂】マイホームに住めない女たち
8【映画と文学:山崎豊子『白い巨塔』➀】マスコミュニケーションの要求する「語り」
9【映画と文学:山崎豊子『白い巨塔』➁】文学作品と映像作品の相違はどこにあるのか
10【エリート文化への挽歌:庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』➀】学生紛争という「文化」
11【エリート文化への挽歌:庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』➁】優しくなる青年たち
12【ミステリーが描いた戦後日本:松本清張『点と線』➀】移動すること、埋没すること
13【ミステリーが描いた戦後日本:松本清張『点と線』➁】「清張ミステリー」というジャンル
14【総括➀】1950年代から1960年代の文学作品とその特徴
15【総括➁】1970年代以降の日本文学ーー村上春樹と世界文学
授業時間外における学習方法 コロナ感染拡大状況に左右されますが、ここで取り扱う作品の多くは映画化されています。神保町シアター、または阿佐ヶ谷ラピュタといった映画館で、該当する作品が上映されるときはぜひ観劇してほしいと思います。 
授業のキーワード サラリーマン、犯罪、マスコミュニケーション、占領、アメリカと日本、世界文学 
受講補足(履修制限等) 特にありません。 
学生へのメッセージ 本講義はいわゆる大衆文学を多く扱いますが、講義のなかで純文学作品との相違についても考えていくことになります。そのため、単にエンターテイメントを扱うと思って受講すると、苦労しますので、そこは留意してください。事前の知識は要求しませんが、文学を通して戦後日本近現代史を学びたいという意欲がある学生さんの受講を期待します。 
実務経験のある教員による科目  
授業実施方法(対面形式/遠隔形式) 可能であれば対面での講義になります。 
その他 映像作品や歌謡曲、また詩歌についても補足的に言及します。将来、国語教育にかかわるであろう皆さんが、文学作品に描かれた「悪」を通じて、人の弱さや言葉の力に考えてもらえればと願っています。 
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