タイトル「2017年度 教育学部シラバス」、フォルダ「2017年度 教育学部シラバス - 多文化共生教育
シラバスの詳細は以下となります。
科目名   文化人類学A  
担当教員   吉野 晃  
対象学年   2年   クラス   01  
講義室   アジア演    開講学期   秋学期  
曜日・時限   木5   単位区分   選択  
授業形態   講義   単位数  
受講対象  教育支援課程 教育支援専攻地域研究サブコース選択科目A、教育支援課程 教育支援専攻多言語多文化サブコース選択科目A 
備考  奇数年度のみ開講 
ねらいと目標  この授業は、アジアの民俗社会の社会構造を分析するに必要な、文化人類学・社会人類学における家族・親族研究の基礎的な知識と見方を習得することを目的とし、そのための講義とトレーニングを行う。より具体的にいえば、少なくとも文化人類学の専門論文の家族・親族組織に関する部分は十分に理解できるレベルの能力を、受講生各自が身につけることを目的とする。そのためには、講義のほかに専門論文の講読と具体的なアジアの民族誌資料の分析が不可欠であり、それを授業を通じて行ってゆく。
 
内容  産業化が進んだ地域でも、家族や親族といった関係は民俗社会の社会組織の骨格となっている。人間が出生後に文化を学習する場所、即ち文化の身体化の現場は、家族・親族といった集団や組織である。いわば家族・親族といった民俗社会の組織は文化習得の鋳型であるが、この鋳型自体が文化の産物でもあるため、常に変化する。さらに、こうした組織は地域によって大幅な多様性を示している。
 本講義では、この人類の多様で複雑な家族・親族組織を分析するための基本的な概念と調査・分析・研究の方法を説明する。一般に、家族とか親族組織といった話題は、難しそうな漢字用語やカタカナ用語が頻出し、且つ○や△の親族関係図が複雑そうで、取っつきにくい印象があるようだが、そのようなことはない。順を追って理解してゆけば、非常に分かりやすい分野でもある。
 学生は課題論文を予め読んで、関心をもった点や質問を書いたメールをほぼ毎回提出する。授業ではその質問に基づく解説やディスカッションも併せて行う。社会組織についての知識・視点・分析のトレーニングを行うとともに、専門論文の読み方と、論文・レポートの書き方のトレーニングも兼ねる。受講生の学習歴や研究関心の在り方などを最初に報告してもらい、それに合わせて課題を設定して、無理なく課題をこなせるように工夫してゆく。
 
テキスト  特に指定無し。授業中にプリントと課題論文コピーを配布する。

 
参考文献 原ひろ子(編)『家族の文化誌:さまざまなカタチと変化』弘文堂.
綾部恒雄(編)『女の文化人類学』弘文堂
綾部恒雄(編)『女の民族誌1:アジア篇』弘文堂
綾部恒雄(編)『女の民族誌2:欧・米・中東・アフリカ・オセアニア篇』弘文堂
フォックス,R.『親族と婚姻:社会人類学入門』思索社.
前田成文『東南アジアの組織原理』勁草書房.
村武精一『家族の社会人類学』弘文堂.
伊藤亜人ほか(編)『現代の社会人類学1:親族と社会の構造』東京大学出版会
清水昭俊『家・身体・社会:家族の社会人類学』弘文堂
清水昭俊(編)『家族の自然と文化』弘文堂
福井勝義(編)『近所づきあいの風景:つながりを再考する』昭和堂
吉原和男・鈴木正崇・末成道男(編)『<血縁>の再構築:東アジアにおける父系出自と同姓結合』風響社
レヴィ=ストロース、C.『親族の基本構造』青弓社
この他多数。おって授業中に指示する。
 
成績評価方法 (1)4回の大レポート、(2)ほぼ毎回メールで提出する宿題、(3)随時行う復習小テスト、(4)出席点。以上の(1)~(4)の点数を合計して成績を評価する。成績評価における評価割合は(1)=約55%、(2)+(3)+(4)=約45%である。(2)の宿題の提出を怠っていたり、欠席が多いと(2)~(4)の点数が足りなくなり、合格点には達しなくなるので要注意。いわゆる期末試験の類は行わない。
 
授業スケジュール(展開計画)
内容
1家族・親族研究の意義と方法
2親子関係とは何か?:親子には血のつながりは無い
3親族組織の類型:祖先中心的組織とエゴ中心的組織
4出自集団の構造と機能:祖先のいる人、いない人
5出自集団の類型:○○一族の陰謀 一族って誰?
6キンドレッド:親戚の親戚はみな親戚だ
7親族ネットワーク:二者間関係の構造
8家族とは何か?:家族と世帯 家族は普遍的か?
9家族のかたち:家族の類型 親族集団と家族 
10婚姻:「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立」(日本国憲法第24条)しているのか?
11婚姻:連れ合いの選び方
12養子:親はあっても子は育つ
13友人関係と擬制的親族関係:堅い契りの義兄弟
14民俗社会の変容と社会組織の変動:家族の崩壊?
15まとめ
授業時間外における学習方法 ・ほぼ毎回宿題が出る。宿題では、課題の論文を読み、分かりにくい点や問題点について質問・コメントを予め提出する。論文の内容を踏まえた上で授業に出ること。
・ノートはしっかりとり、復習すること。
・レポートでは、自らの関心に沿って自ら文献を探して読みレポートを作成する。 
授業のキーワード 家族 親族 出自 出自集団 キンドレッド 親族ネットワーク 婚姻 養子 擬制的親族関係
 
受講補足(履修制限等) 【受講条件】 (1)授業中の私語は講義を妨害し、他の学生の受講の権利を侵害する犯罪行為である。よって授業中は私語厳禁。授業中の出入は制限しないので、お喋り(私語)したくなったら教室の外に出て喋ること。
(2)受講学生は参考文献などを自ら積極的に調べ、考察しなければならない。
(3)学生の実力を涵養するためにレポートや宿題などの課題が多いので、そうした負担が嫌な学生は履修登録してはならない。
(4)文化人類学・社会人類学の基礎については細かくは論じないので、概説書などを自ら読んでおくこと。 

 上記の事項を遵守するのが受講の条件である。

 受講学生の研究能力の向上のためには、できる限り助力する。したがって、人類の文化を考える基礎的知識と視野を得ようとする意志を持つ学生の受講を強く希望する。

 
学生へのメッセージ  
その他  
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